
・英語と、日本語のプレゼン資料に違いはある?
・英語のパワポ資料を作るとき、どこから手を付けるべき?
・効率的な作り方を知りたい。
・できれば、刺さるプレゼンにしたい。
そんな悩みに答えます。
仕事で、自分で英語のプレゼンをしたり、聞いたりする機会が結構あります。
- 英語プレゼンをした回数:20回以上
- 欧米を含む20か国以上の国のビジネスパーソンから、英語プレゼンを受けた回数:70回以上
最初はうまくいきませんでしたが、最近は英語プレゼンのコツが掴めてきました。
そこで、英語パワポ作成のコツや、実際に使っている作成手順、刺さるプレゼンにするためのヒントを公開します。
英語プレゼン資料の作り方のコツ
英語と日本語のプレゼンには、根本的な違いがあるので、パワーポイント資料(スライド)も違ってきます。
その違いを意識して、資料を作るのがコツになります。
英語のプレゼン資料が、日本語プレゼン資料と違う点は、具体的には以下のとおりです。
- 結論が先にくる
- 文字が少ない
英語プレゼン資料の作り方のコツ① 結論を先に。
英語プレゼン資料を作るときは、結論を先に書きましょう。
なぜなら、英語プレゼンは、いろいろな文化的背景を持つ人に対して行うものだからです。
日本人同士の場合と違って、共通認識や暗黙の了解は存在しません。
そのため、先に結論を言わないと、聞いている人は話の着地点が見えず、イライラします。
以下の順番にすると、聞き手に分かりやすい資料を作ることができます。
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 結論を繰り返す(Point)
これは、PREP法と呼ばれるものです。
PREP法のような、聞き手に分かりやすい論理展開については、
20歳の自分に受けさせたい文章講義が参考になります。
日本語の文章術の本ではあるものの、書いてあることはロジカルで英語にも使えます。
論理的なパワポ、メール、文書にするためには、どの順番で伝えるべきか、が書かれている本です。
英語プレゼン資料の作り方のコツ② 文字を減らす
英語のパワポを作るときは、文字数をがっつりと減らしてください。
文字を少なくするのは、英語プレゼンでは、「話している本人」と「その話の内容」が主役で、スライドはおまけだからです。
理想としては、スライド1割、話が9割の重要度と思ってください。
例えば、このTEDのプレゼンを見てみてください。
6分の短いプレゼンです。
メインはあくまで、話している人とその内容で、スライドでないことがよくわかると思います。
TEDのように、極端にトーク重視のプレゼンは、日常のビジネスの現場では、あまり見ることがありませんが、文字数が多すぎると、聞き手の集中力が下がるのは事実です。
そのため、英語プレゼン資料を作るときは、文字の分量を、日本語の資料の20~40%くらいにおさえます。
話のガイドとなるようなキーフレーズ、キーワードをスライドに載せると、話しやすくなります。
文字が少なくても意味が伝わるスライドのデザインとは
少ない文字量で、意味がきちんと伝わるデザインにするには、コツがあります。
代表的なルールは以下です。
- 関係のあるものは近く、関係のないものは遠くに配置する
- 色を使って、意味のつながりを表す
次の2つのスライドを比べてみてください。
2枚目の方は、「関係のあるものは近く、関係のないものは遠くに配置する」のルールにしたがって、少しだけ位置をかえました。
ほんの少しの配置の違いですが、2枚目の方が、どの部分がグループになっているか、ぱっと理解しやすいはずです。
また、2枚目のスライドでは、重要な箇所の文字が青くなっています。
他のページでもすべて重要な箇所は青にすれば、見ている方にはとてもわかりやすいですよね。
この2つのルールは一例ですが、このようなデザインのコツは、ノンデザイナーズ・デザインブックにたくさん載っています。
説明不要なくらい有名な本だと思います。
配置や色をほんの少し直せば、洗練された・伝わるデザインになることが、事例で表されているので、専業デザイナーでなくても、すぐマネできるのがこの本のメリットです。
英語パワポ資料の効率的な作り方の手順
普段、英語パワポ資料を作るときに、実際に行っている手順を公開します。
手順の大部分は、パワーポイント上ではなく、ワードで行います。
- パワポのページごとの内容を、日本語でワードに下書きする
- 下書きを元に、軽く話してみて、スムーズに流れることを確認する
- 話しづらい場合は、順番の入れ替え、内容の追加や削除をする
- ワード上で英訳する
- 英訳した内容を、パワーポイントに貼り付ける
- パワーポイントを元に話してみて、スムーズに流れるか確認する
- 話しづらい場合は、順番の入れ替え、内容の追加や削除をする
- パワポを装飾する
できるだけワードで行うのは、パワーポイントにいきなり書くと、内容の順番の入れ替えに時間がかかるからです。
実際にやってみるとわかりますが、ワードの方がコピペが簡単なため、サクサク順番を入れ替えることができます。
パワポにしないと、1ページにどのくらいの情報が入るかわからないと思うかもしれませんが、1つの言いたいこと=1ページで設計します。
(これは日本語プレゼンでも、英語プレゼンでも同じですね。)
というわけで、いきなりパワポには書かず、ワード上でストーリーを作るようにしましょう。
刺さる英語プレゼン資料を作るためのヒント
刺さる英語プレゼン資料を作るためには、
相手の聞きたい情報、決断するのに必要な情報だけを入れることが大切です。
なぜかといえば、聞き手の頭の中は、だいたいこんな感じだからです。

お昼ごはん何にしよう?

自分には関係なさそうだな。早く終わらないかな。

・・・(スマホを見ていて聞いていない)
特に、聞いても自分にメリットがないと判断した場合、
欧米を含む海外のビジネスパーソンは、スマホを見たり、部屋を出て行ったりすることがよくあります。
一度部屋から出て行かれたら挽回はできませんので、内容はできるだけ絞り込むべきです。
プレゼンの目的は、プレゼンを聞いたターゲットに行動(旅行プランの申込、あなたの会社へのコンタクト、マーケティング施策の承認など)を起こさせることですよね。
そう考えると、以下のどちらにも当てはまらない内容は、プレゼン資料に入れる必要はありません。
ちなみに、ターゲットの心を動かすには、
機能を説明するのではなく、ベネフィット(相手にとっての利益)を訴えることが大切です。
例えば、新製品の排水フィルターの紹介プレゼンを行うとします。
もし、ターゲットが「投資家へのアピール」を重要視しているなら、このタイプのベネフィットの説明は効果的です。
このように、ターゲットにとってのベネフィットは何なのかを考えて、そこに刺さるように訴えていきます。
ターゲットの心を動かすテクニックは、セールスライティングハンドブックに詳しく書かれています。
タイトルは「セールス」であるものの、上司に提案をするとき、部下に仕事を任せるとき、家族に頼み事をするとき等、だれかを動かしたいときに共通して使えるテクニックです。
まとめ 英語プレゼン資料作成は難しくない
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
ここまで読んで、「英語プレゼン資料作り、意外といけそう」と思ったのではないかと思います。
英語パワポの作成も慣れてしまえば、難しくありません。
あなたのプレゼンが成功することを願っています。
20歳の自分に受けさせたい文章講義
聞き手に分かりやすく話を展開する方法論です。
ノンデザイナーズ・デザインブック
デザインの超基本原則を解説した本。文字数を減らしても、伝わる資料を作れます。
セールスライティング・ハンドブック
ターゲットの心を動かし、自分の提案を飲んでもらう技術が書かれてます。
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