友人が、ロンドンでスリ被害にあいました。
しかも、焦って警察官に「I’ve lost my wallet.」というNGフレーズを言ってしまいました。
このフレーズを使うと、警察はまったく相手にしてくれなくなるので要注意です。
この記事ではその理由を説明していきます。
これから、イギリスなど英語を使う国に旅行するなら、覚えておいて損はないです。
イギリスの治安は実際どうなのか?安全?危険?
イギリスは、ヨーロッパの他の国に比べて治安がいいというイメージがあるのではないでしょうか?
しかし統計を見てみると、違う面が見えてきます。
たとえば、犯罪発生件数(1年間・1000人当たり)は、イタリアが39.04 件であるのに対し、イギリスは109.96 件で、2.5倍以上です。(統計データはこちら)

犯罪は被害届を出さないとカウントされないよね。
イギリス人のほうが真面目に被害届を出すから、件数が多くなっているのかも…。
とはいえ、日本と比べても、イギリスの犯罪の発生件数は、かなり高いです。
2017年の犯罪発生率は、殺人は日本の1.6倍、強盗は87倍、侵入盗は11倍です。
都市同士を比較すると、ロンドンは、東京の3倍の殺人、128倍の強盗、20倍の侵入盗が発生しています。(ソース:外務省ホームページ)
イギリスは、治安がよいイメージですが、実際には犯罪はたくさん起きていて、特に強盗が多いので、十分注意する必要があります。
スリに遭うのは海外旅行慣れしていない人?
スリにあうのは、海外旅行慣れしていない人だけではありません。
私の友人(1年以上の海外留学経験があり、海外旅行も何度も経験しています)は、ロンドンのピカデリーサーカスで財布をすられました。
ピカデリーサーカスは、安全な雰囲気で、周りにも身なりの良い人しかいなかったので、油断していたそうです。
この友人の経験から、海外慣れしている人でもスリの被害にあうことは確かにあり、油断は禁物といえます。
なぜ「I’ve lost my wallet.」はNGなのか?
先ほど、I’ve lost my wallet.と言ったら、警察官に相手にされなくなったと言いました。
その理由は、このフレーズでは盗難がおきたと理解してもらえないからです。
「財布を失くしました」と言っているにすぎず、財布をただ、”失くした”人に対して、警察は動いてくれないのは当然です。
(日本では、落とし物として紛失届けを出すことはできます。)

言われてみれば、確かにそうだね。
財布を盗まれて、焦って警察署にかけこむと、ついつい「I’ve lost my wallet.」と言ってしまうので、ご注意ください。
一度こう言ってしまうと、忙しいイギリスの警察官は、その後は相手にしてくれません。

じゃあ、どう言えばいいの?
「My wallet was stolen.」といえば、財布が”盗まれた”ことが明確に伝わります。
盗難に備えるために
ちなみに、盗まれたことをきちんと伝えたとしても、警察が観光客個人に対するスリの捜査をすることは、(普通は)ありません。

強盗件数が東京の128倍じゃ
さばききれないだろうしね。
警察に届けるのは、盗難届をもらって、保険金を請求するときに使うためです。
「Could you make a theft report for me? I need it for an insurance claim.」(盗難届を作成いただけますか?保険金請求のために必要です。)といえば、盗難届を作ってもらえます。
実質、捜査はされないため、海外旅行保険に入っていないと、盗られた分が全て損失になります。
海外旅行保険を別途契約しなくても、クレジットカードの付帯保険で、盗難の損害をカバーしてくれるものもあります。(保険金請求には審査があります。)
友人が、被害にあったときに使ったのは、EPOSカードについていた海外旅行傷害保険でした。
EPOSカードは、年会費が無料にもかかわらず、携行品損害補償が20万円分ついています。
ただし、旅行代金(ツアー料金や交通費等、移動に関する代金)を対象のカードで支払うことで海外旅行傷害保険が適用される、利用付帯という形になります。
詳しい補償内容の確認は、こちら(EPOSカード公式サイト)からどうぞ。
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