ロンドンでスリ!被害届の出し方とカード付帯保険で7割取戻せた話

旅のトラブル

最近とても身近で、ロンドンでスリにあった友人がいます。

友人は、もっと治安の悪い国に留学した経験もあったので、被害にあったと聞いて驚きました。

帰国後、友人はオンラインで被害届を出し、クレジットカードの付帯保険を使って損害額(ただし盗られた現金は除きます)の73%を取り戻すことができました。

やり方を根掘り葉掘り聞いたので、スリ被害にあってからやるべきことを、オンラインでの被害届の出し方を中心に、説明します。

結構取り戻せたな。

 

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盗難の被害にあったら、まずすべきこと

一番初めにすべきことは、不正使用を防ぐため、クレジットカードを止めることです。

できるだけ早くカード会社に連絡します。

在英日本大使館のウェブサイトにクレジットカードの連絡先がまとまっています。

クレジットカードを止めてから、落ち着いて次に進みます。

 

イギリス警察への被害届/盗難届の出し方

次にすべきは、最寄りの警察署にいって、盗難の被害届を出すことです。

最寄りの警察署はここから検索できます。

警察に届けても、捜査は(普通は)してくれないですが、後日保険を請求するためには、被害届や被害届の整理番号をもらっておく必要があります。

警察官に「My wallet was stolen.」もしくは「I had my wallet stolen.」(財布が盗まれました)と伝えます。

注意!
このとき、警察官に対して、絶対に「I’ve lost my wallet.」と言ってはいけません。
その理由は、別の記事で説明しています。

さらに、「Could you make a theft report for me? I need it for an insurance claim.」(盗難届を作ってください。保険の請求に必要です。)と伝えます。

自分は保険に入っていないと思っても、念のため被害届は出しておくべきです。

クレジットカードに海外旅行保険が付いていることがあるからです。

たとえば、EPOSカードなら、旅行代金(ツアー料金や交通費等、移動に関する代金)をEPOSカードで支払うことで、盗難にあった場合の携行品損害が20万円までカバーされます(ただし、損害額のうち3,000円分は自己負担となります)。

EPOSカードは年会費無料です。

帰国後にロンドンでの盗難・スリの被害届をオンラインで出す方法

現地で警察に届けなかった場合でも、イギリスに関しては、後からオンラインで被害届を出すことができます。

具体的なやり方を解説します。

記入項目が多いので、20~30分はかかりますが、保険の請求のため、できるだけ詳しく記入していきます。

最後に記入した被害届のPDFをダウンロードができます。

 

事前に準備する情報は以下です。

・被害にあった場所(住所がわからなくても、マップから選べます)
・被害にあった日付・時刻(時間は大体でもOK)
・自分の住所、電話番号、アドレス
・被害にあった経緯(英文で入力する必要があります。以下に記入例あります。)
・盗まれた品物の詳細
・犯罪を目撃した人(一緒にいた友人など)の名前、生年月日、アドレス、電話番号、住所

情報の準備ができたら、まずはイギリス警察のウェブサイトにアクセスします。

ステップ1:今まさに、犯罪が起きていますか?

→ Noを選択します

ステップ2:犯人は現場に洋服や指紋などを残していきましたか?

→ スリや置き引き、盗難の場合は普通ないと思いますので、Noを選択します。

ステップ3:犯罪が起きたのはどこですか?

→ A specific location or address(特定の場所/住所)を選択します。

(ちなみに、public transport(公共交通機関)やOn a train or at a train station(電車内や駅)を選択すると鉄道警察に電話するように案内されます。)

ステップ4:犯罪が起こった場所の郵便番号を入力してください。

郵便番号を一部でもいいので入力して、Find addressを押すと選択肢が出ますので、その中から該当する場所を選びます。

郵便番号が分からない場合は、下にあるLocate the map instead(変わりに地図で探す)を押すと、以下の地図が表示されます。

上にある検索ボックスに地名を入力して、虫眼鏡のマークを押すと拡大地図が表示されますので、被害にあった場所を選択し、右下のYesボタンをクリックします。

ステップ5:何か盗まれましたか?

→Yesを選択。

ステップ6:持ち物に損害をうけましたか?

→ スリなどの場合は、Noを選択。(スリにあったときに、バッグを切り裂かれた場合などはYesになります。その場合、この後のステップで入力する項目が増えます。)

ステップ7:脅迫、言葉による暴力、暴行がありましたか?

→ スリなどの場合は、Noを選択。

盗難の詳細を入力する前の注意事項が表示されます。

だいたい以下のような感じです。

・できるだけ多くの情報を入力してください。

・所要時間は約15分です。

・以下の情報が必要です。

  • 犯罪の起きた日時
  • 盗まれた品物の詳細(マーク、色、登録番号、携帯などのシリアルナンバー等)
  • 犯罪の目撃者の連絡先
  • 捜査の役に立ちそうな証拠についての情報

準備ができたら、下のStartボタンをクリックします。

詳細情報入力フォームが開くので、入力していきます。

*は必須入力項目です。

Title→ 男性はMr.、女性はMs.

First name → 下の名前

Surname → 苗字

Date of birth→誕生日を日付/月/西暦の形式で記入

Sex→女性はfemale、男性はmale、記入したくないときはI’d prefer not to sayを選択。

Email address→メールアドレスを入力

Phone number→電話番号を入力。日本の番号の場合は最初の0を取り、かわりに+81-をつけます。 03-1234-5678ならば、+81-3-1234-5678です。

Postcode→イギリスの郵便番号にしか対応していないので、記入せず下にあるEnter address manually(自分で住所を入力する)をクリック。以下の画面が開きます。

住所を入力します。

Building name以下の項目は、*は付いてませんがすべて必須項目になっています。

日本の住所の書き方と、イギリスの住所の書き方は少し違い、用意されている項目とぴったり合わないので、細かい番地から記入していきます。

〒163-8001 東京都新宿区西新宿2丁目8−1 東京都庁ビル 123号室ならば以下になります。

Building name → #123, Tokyo Metropolitan Government Building

Building number → 8-1, 2-chome

Street → Nishishinjuku

Town or city → Shinjuku-ku, Tokyo, Japan

Postcode → 163-8001

記入したら、Nextをクリックします。

How were you involved? (あなたはどのようにかかわりましたか?)

→ I’m a victim(被害者です)にチェックを入れると以下のように選択肢が増えます。

Are you under 18 years of age? (18歳未満ですか)

→Yes/Noを選択。18歳未満の場合は、保護者の情報を入力する画面が開きます。

Have you experienced any other crimes in the past 12 months?(過去12カ月以内に他の犯罪の被害にあいましたか?)

→Yes/Noを選択。Yesの場合、その他の犯罪を記入する画面が開くので記入します。

Do you have any health, mobility or welfare issues that are making this situation more difficult? (状況をより困難にしているあなたの健康上などの問題がありますか?)

→Yes/Noを選択。Yesを選択すると、詳細を説明する欄が追加されます。

Would you like to be contacted by Victim Support/ They’re an independent charity that offers free and confidential practical help, emotional support and advice to people affected by crime.

(被害者保護の会(慈善団体)のサポートを希望しますか?)

→ Yes/Noを選択。Yesを選択すると、後で被害者保護の会からメールが届きます。友人はNoを選択したのですが、なぜかメールが来ていましたが・・・。

Do you have a disability? (障害がありますか?)

→ある(Yes)、ない(No)、答えたくない(I’d prefer not to say.)を選択。

Ethnic background (民族)

→日本人は、Any other Asian backgroundを選択。

Did you do any of the following before you used the website today?

(このウェブサイトを使う前に以下のいずれかを行いましたか?)

→以下から選択します。
・I called 101(101に通報した)
・I visited a police station(警察署に行った)
・I spoke to an officer in person(警察官と直接話した)
・None of the above; this is the first time I’m contacting you about this(この件について警察に届けるのは初めて)
・Other(その他)

「この件について警察に届けるのは初めて」を選択すると、以下のようにさらに質問が増えます。

If you hadn’t been able to use the website do you think you would have:
(もしこのウェブサイトを使えなかったら、以下のどれを行ったと思いますか?)

・Called 101(101に電話で通報する)
・Gone into a police station(警察署に行く)
・I wouldn’t have done anything(何もしない)

選択したら、Nextをクリックします。

 

Has anyone reported this already?
(すでに誰かが通報済みの案件ですか?)

→初めて報告する場合は、Noを選択。

ここでは、犯罪の起こった日時を記入します。

時間がはっきりわからないときは下のボックスにおおよその時間帯を記入します。
例えば、午後遅く(late afternoon)など。

事件が起きた場所の詳細を記入します。

先ほど選択した場所が表示されているので、その場所が正しいか、またより細かく場所を特定できる情報があれば下のボックスに記入します。

<記入例>
・場所が正しい場合→ This address is correct.
・○○というレストランの前 → in front of the restaurant named ○○
・△△公園入口の近く→ near the entrance of △△ park

At any point, were you on public transport?
(どこかで公共交通機関に乗りましたか?)

→ 乗った場合Yes, 乗っていない場合Noを選択。

Yesを選択すると、非接触式ICカードやOyster card(ロンドンのsuica)の番号を聞かれます。
→ わかる場合は下のボックスに記入します。

Please tell us what happened, and the events leading up to it, to help us identify if an offence has been committed.
(警察が、犯罪が起きたと特定できるように、何が起きたかと、それに繋がるできごとを詳しく記入してください)。

→ 事実にそって、詳しく書いていきます。例えば、以下のような感じです。

I took a train to ○○ square and did some shopping on △△ street. When walking in front of the ×× book store, someone bumped into me. I did not notice anything at that time. However after walking about 3 minutes, I noticed that the zipper of my purse was open and my wallet was stolen from my purse.

(電車で○○駅に行き、△△通りで買い物をしました。××本屋の前で誰かがぶつかってきました。そのときは何も気づかなかったのですが、3分ほど歩いた後、ハンドバッグのファスナーが開いていて、財布が盗まれていることに気づきました。)

 

Do you feel race, ethnicity, sex, gender, sexuality, disability or religion were a factor in this crime?
(人種、民族、性別、障害、信仰などが犯罪に影響したと思いますか?)

→ Yes/Noを選択。Yesを選択すると、そう思った理由を記入する欄がでてきます。

書き終わったら、Nextをクリックします。

盗まれた品物の詳細を記入する画面です。

Were the items stolen from a building?
(品物は、建物から盗まれましたか?)

Were the items stolen from a vehicle?
(品物は、乗り物から盗まれましたか?)

→ スリの場合は、いずれもNoを選択。

盗まれた品物を、価値が高いものから、1つずつ記入していきます。

Item typeで盗まれた品物の種類を選択します。

選んだ品物の種類により、さらに必要な情報が異なります。

例えば、その他(Other item)を選ぶと以下の画面がでます。

Descriptionの欄に、盗まれた品物の説明を記入します。品物の種類(財布、時計など)ブランド、購入時期、型番などを書きます。

Approximate valueには、およその金額をポンドで記入します。

Add another itemを押すと、品物の記入欄を追加することができます。

 

全ての品物を記入したら、Nextを押します。

するとEvidence(証拠)を記入するページになります。

Has the suspect clearly left something at the scene; such as clothing, blood, any other bodily fluids, discarded items, obvious fingerprints or footprints? Or has the suspect caused any damage or made a mess searching?
(意訳:容疑者は、何か明らかな証拠を現場に残していきましたか?)

→ スリの場合はNoになります。

Do you have any video, audio or photo evidence?
(映像、音声、写真の証拠がありますか?)

→ スリの場合はNoになります。

Does another person or business have video evidence such as CCTV or mobile phone footage?
(誰かが防犯カメラ映像やスマホで撮影した動画など、映像の証拠を持っていますか?)

→ Yes/No/不明から選択します。

記入したらNextをクリックします。

目撃者(witness)の情報を入力するページに移ります。

Did anyone else see what happened?
(犯罪を目撃した人があなたの他にいますか?)

→ いる場合はYes, いない場合はNo、わからない場合はI don’t knowを選択します。

Yesを選択すると目撃者の詳細を書く画面が開きます。

自分の情報を書いたときと同じように記入します。

If you don’t know the witness, please describe them as best you can
(目撃者が知り合いではない場合、その人をわかる範囲を説明してください。)
→ スリの場合は、ここは空欄のままでOKです。

目撃者が2人以上いるなら、Add another witnessをクリックします。

書き終わったら、Nextをクリックします。

容疑者の情報を記入するページです。

スリや盗難の場合は、犯人が分からないと思うので、No, I don’t know anything about them(犯人について何もわかりません。)を選択します。

Nextをクリックします。

(中略)

最後に、記入した内容を確認(Review)します。

項目ごとにある「Change」のボタンから、部分的に修正することも可能です。

内容に問題がなければ、一番下のSubmit(提出する)を押して完了です。

届け出した内容をPDFでダウンロードすることができるので、保険請求のためにダウンロードしておきます。

 

30分ほどすると、「Your Metropolitan Police Reference Number: ○○○○. PLEASE DO NOT REPLY TO THIS EMAIL.」というタイトルのメールが送られてきます。

このタイトルにあるReference Numberが、保険請求のとき必要になる被害届の整理番号になります。

さらに、48時間以内に、「Update on your Metropolitan Police Crime Reference number -○○○○」というメールが届きます。記入いただいた情報では、これ以上捜査できないので、捜査を終了します、という内容です。

 

捜査終了するの早いね。

 

海外旅行保険の請求方法

盗難にあったときに使えるのが、「携行品損害」という補償です。

まずは、携行品損害補償が自分のクレジットカードについていることを確認します。

請求方法は、保険会社によって異なりますが、だいたいは以下のような流れです。

1.事故受付窓口に電話をして、盗難にあったことを伝えます。
(発生日から何日までという制限があるので注意です)
2.保険金請求に必要な書類が送付されます。
3.必要書類に記入し、証拠書類(被害届のコピーなど)を付けて返送します。
4.保険会社で審査がされます。
5.保険金が支払われます。(審査でNGとなり支払われない場合もあります)

EPOSの海外旅行傷害保険で7割を取り戻した時の話

友人の場合は、買って3年のブランドものの財布と、直前にロンドンで買ったばかりの口紅などを盗まれました。

口紅は買ったそばから、盗られたのか。

しかし、財布と口紅のレシートを保管していたので、それを証拠書類として提出することで、財布に入っていた現金を除いて約7割(73%)の金額が戻ってきました。

また、オンラインの被害届では、当時の状況、盗まれた品物、目撃者などを丁寧に書いたそうです。

(あくまで友人のケースです。盗まれた品物の値段や、盗難までの経緯、保険の補償内容など、状況によって、取り戻せる金額は変わります。必ず7割取り戻せるわけではありません。)

 

ちなみに、友人が使ったのはEPOSカードの海外旅行傷害保険です。

EPOSカード年会費が永年無料なので、旅行料金の一部をEPOSで支払っておけば(利用付帯)、旅行の度に保険を契約するよりお得です。

ちなみに、海外旅行保険は3~5日間くらいの旅行で、だいたい2,000~3,500円くらいです。参考:損保ジャパン

保証内容の詳細はEPOSカード公式サイトからどうぞ。

盗難の被害にもしあってしまっても、カードを持っていれば、少しは取り戻せる可能性があります。

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